歯を磨くベストなタイミングはいつ?

2026年8月30日
歯を磨くベストなタイミングはいつ?

歯を磨くタイミングどうされていますでしょうか。歯磨きは「食後すぐがいい」「30分待った方がいい」など、さまざまな説を耳にします。では、本当にベストなタイミングはあるのでしょうか。

実は、歯磨きのタイミングは「食後○分」と一律に決めるよりも、「何を食べたか」によって少し考え方が変わります。

炭酸飲料、スポーツドリンク、柑橘類、果汁飲料、酢を多く使った食品など、「酸性の強いもの」を摂った直後は、歯の表面が酸の影響を受けています。そのため、すぐに強く磨くのではなく、まず水ですすぎ、少し時間を空けてから磨く方法が勧められています。

一方で、焼肉や揚げ物など脂っこいものを食べた場合、口の中に油分が残るため、むし歯になりやすそうに感じるかもしれません。しかし、油分そのものがむし歯の主な原因になるわけではありません。

むしろ注意したいのは、焼肉や揚げ物と一緒に食べるご飯や、衣・タレなどに含まれる糖やデンプンです。口の中の細菌は、これらを利用して酸を作り、その酸に繰り返しさらされることで、歯からミネラルが失われていきます。

また、歯に残りやすい食品にも注意が必要です。意外なところでは、クラッカー、パン、ポテトチップスなどの加工されたデンプン質の食品は、口の中に残りやすいことがあり、酸が作られる時間を長くする可能性があります。

つまり、食べ物については『酸性かどうか』と『糖やデンプンを含み、口の中に残りやすいか』を分けて考えるのがポイントです。酸性の強い飲食物を摂った後は、まず水ですすぎ、少し時間を空けてから磨くとよいでしょう。一方、それ以外の一般的な食事であれば、食後すぐに磨いても問題ありません。

とはいえ、食べ物ごとに歯磨きの時間を細かく変える必要はありません。基本は「就寝前を含めて1日2回、フッ化物配合歯磨剤で丁寧に磨くこと」です。そのうえで、酸性の強いものを摂った直後だけは、少し磨き方やタイミングを意識するとよいでしょう。

L
斉藤 稔

斉藤 稔(院長)

昭和医科大学卒業。一般歯科・審美歯科・口腔外科を専門とし、痛みの少ない治療と予防歯科に力を入れています。日本歯科医師会、全身咬合学会、オーリング学会所属。